- ○下痢の時は絶食させるべきですか?
- 2026/10/02
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下痢の時は絶食させるべきですか?
嘔吐症状が見られず、食欲があるのであれば、消化が良く食べ慣れたものを少量ずつ食べさせて良いでしょう。
以前までは「下痢の時にはまず絶食」という慣習もありましたが、現在の医学・獣医学では無理に絶食させる必要性は高くないとされています。嘔吐症状が見られず、食欲があるのであれば、消化が良く食べ慣れたものを少量ずつ与えてかまいません。
【下痢が起きた時の優先事項】
下痢によって水分や電解質・ミネラルなどが普段より多く失われている可能性が高いため、まずその対策を優先します。
水分を自力で摂取できる状態であれば、少量ずつ水を飲ませるのが良いでしょう。
人間は脱水の危険性を理解できるので、経口補水液などが好きではなくても摂取可能ですが、動物は自ら飲まないこともしばしばあります。
電解質などの補給のために薄めた経口補水液などを利用しても良いかもしれませんが、胃腸障害が起きている場合には慣れない食べ物・飲み物を好まない動物もいるため、経口補水液にこだわる必要はありません。
また、動物は特定のフードを主食にしている場合が多いため、消化が良さそうだからという理由で普段食べないもの・飲まないものを与えると、食べ慣れない成分が刺激になってさらに下痢が悪化する懸念もあります。
実際に、普段は米飯を与えられていないイヌが下痢を起こした時にお粥を与えられた結果、下痢が悪化した症例もあります。
このため、普段の主食のフードをお湯でふやかして与えるなどが無難でしょう。
食べ慣れたフードをお湯でふやかして与える方が水分摂取量も確保でき、栄養補給も可能であるため、好ましいと思われます。
【絶食のデメリット】
絶食させることでエネルギーの供給が絶たれると、腸の粘膜の回復にとっては不利な条件になります。
実際に、消化が良い食べ物を食べ続ける方が絶食よりも腸の回復が早いと言われています。
また、水だけを与える場合よりも、少量の食べ物も与えた方が結果的に飲水量も増える傾向があり、摂取水分の総量が多くなると期待できる点でも有利でしょう。
昔は『下痢が止まるまで絶食させる』などの、かなり乱暴な対処もあったようですが、絶食を不用意に長期間継続すると、腸管の「廃用性萎縮(はいようせいいしゅく)」が起こる恐れがあり、これも絶食のデメリットです。
廃用性萎縮とは、絶食によって腸管(消化管)を使わないために腸の粘膜が萎縮することを意味し、腸の消化吸収能力が低下するとともに、腸粘膜のバリア機能も低下することで感染症の危険性が高くなると考えられます。
参考までに人間では、廃用性萎縮は早ければ2〜3日の絶食で始まる可能性があると言われています。




